ギター教室に通う3つのリスク。

この記事はギター教室に通う際のリスク3つ

  • 先生との相性
  • 自信を失う
  • ライフスタイル

について、現役講師が生徒様からお伺いした意見をもとに書いていきます。
それでは見ていってみましょう!

リスクその1:先生との相性が良くない!

これは習い事をする上で、1番重要なポイントじゃないでしょうか。
結局は人と人とのコミュニケーション。

せっかく希望を持って始めた習い事も、先生によっては通うのが苦痛になってしまう事もあります。

どんなケースがあるのか見てみましょう!


先生が怖い、、、

これは1番恐ろしいケースですね、、、汗。

楽しく通いたいはずの習い事が、下手したらパワハラチックな先生であれば、通うこと自体が憂鬱になってしまいます。
「辞めたい」とも言い出せず、しぶしぶ通って、、、毎回レッスンで怒られ、、、

なんて事を繰り返していたら、人生自体がなんだか暗くなってしまいますね。

当教室にも「昔ピアノを習っていたんですが、先生が怖くて。ちょっと習い事がトラウマです。」という生徒さんが沢山いて、その印象が残っているせいか「先生、できなくてごめんなさい。」とよく謝られます。

当教室は全く気にしてませんよ〜?笑

怖い先生は、

  • 音楽に対してすごく真面目に向き合っている。
  • 自分に対してもすごくストイック。
  • 常に上を目指していてプロ意識が高い。

決して皆さんを恐怖のどん底に陥れようとしている訳ではないのですが、生徒さんにも同じようなプロ意識の高さを求めます。

こういった理由から、ちょっと厳しかったり、ピリついたムードになりやすいのですが、習い事を始める皆さんは、別に「プロ」を目指しているわけではなく、「趣味」として楽しみながら少しずつ上達したいですよね?

その「趣味目線」を理解できずに「プロ目線」でレッスンする先生は厳しいレッスンになる傾向がありますね。

怖い先生はとても真面目で音楽愛が強く、「上手くなって沢山ギターを弾ける様になってほしい!」と言う気持ちで接しているだけだと思いますが、、、

しかし、それが、生徒さんの求めているレッスンでなければ、その音楽愛は押し付けがましいものになり、、、
ただただ苦痛になってしまいますね。

生徒さんの求めるレッスンを汲み取ってくれる先生だと、とても楽しいと思いますよ!

先生「これ覚えてみましょう!」

生徒「えー無理!」

先生「じゃあ、答え見ながらやっちゃいましょう!」

このくらいの緩さで僕はいいんじゃないかなって思ってます。


先生のこだわりが強い、、、

ギター教室の先生に限らず、音楽家は演奏において「こだわり」を持っている方が多いです。

これはもちろん僕にもありまして、、、
たま〜にレッスン中に、その「こだわり」が出てしまう時があり、「おっと!いけない!」と自分にしっかりとブレーキをかけています。

例えば生徒さんから「〇〇という演奏方法をやってみたい」と要望があったにもかかわらず

「その弾き方はあまり私はお勧めしない。それならばこっちを練習したほうが良いですよ。」

など、自分のこだわりを強く押し出してしまうなどですね。
しかし、これだとせっかく挑戦してみたい演奏の練習ができませんね。

今、ギターの演奏は多様化しています。その多様化について行こうとしなかったり、演奏こだわりフィルターが強すぎてしまう先生だと、習いたいギター奏法をレッスンしてもらえない結果となってしまいます。

また、よくある話だと、、、
練習の課題曲を先生の好みの曲に変えられてしまった、、、先生の好みの曲ばかりのレッスンになっている、、、

などですね。 

これも、先生の「音楽」や「演奏のこだわり」に対する愛であるのは間違いないのですが、自分が好きだと思ったものと、生徒さんが好きだと思うものが必ずしも一致するとは言えないですよね。

歌詞が日本語、好きな邦楽を弾きながら歌いたいのに、洋楽ばっかり練習しているから弾きながら歌えない、、、
よくわからないけど、ブルースっていう音楽をひたすらやっている、、、、
基礎練習ばかりで、曲を弾かないから何を練習してるかわからない、、、

前に習ってた時はそんな感じでした、、、というお話を生徒さんから聞いたこともあります。

ただ「ギターを弾く」と言う技術的な面で言えば曲に関わらずに、練習をすればどんな曲にも対応する技術は身につける事ができます。

でも、、、、
練習するなら自分の好きな曲で練習したいですよね。


レッスン内容が合わない、、、

これは、その教室の方針によるところもありますが、先生のレッスン内容が自分に合わないという事もあります。

グループレッスンだと好きな曲が練習できなかったり、大人と子供が混じってしまうなんてことも。

また、教え方も先生によってそれぞれ。

大きく2つに分けると「感覚で教える先生」と「理論的に教える先生」ですね。

これは生徒さんでも別れます。

「楽譜とかは見ない!全て感覚で弾く!やって見せてくれたらなんとなくで覚えちゃう!」という感覚派。

「やって見せてくれてもよく分からないから、答えである楽譜が欲しい!楽譜にどこをどう弾くかを細かく記入する!」という理論派。

といった感じですね。

「感覚派の先生」×「感覚派の生徒さん」だとすごく相性が良いのですが、「感覚派の先生」×「理論派の生徒さん」だと最悪で、レッスンの相性が本当に良くないパターンですね。

なぜこんな事が起きるかと言うと「先生のこだわりが強い」 に通ずることになるのですが、先生によっては

「感覚で弾いた方がよりギターらしく自由で楽しく弾く事ができるから感覚で弾くべきだ!楽譜に頼らなくても耳で聞いてコピーできるようになればいい!」

いやいや

 「楽譜通りに弾く事が、その曲を最もその曲らしく演奏できる!また、楽譜を読む事ができれば自分で弾きたいと思った曲の楽譜を購入して弾いて楽しむ事も可能になる!」

と、根本に持っている音楽に対するこだわりが違うんですね。

これは先生が「音楽にどの様に向き合ってきたか」により違ってきます。

楽譜通りにキッチリ弾いてくれと依頼される仕事をこなしてきた先生、楽譜通りに弾くのではなくオリジナリティーを要求される仕事をしてきた先生では、価値観がまるっきり違います。

でもそれって、習う生徒さんには全く関係ない事。
自分のスタイルに合った方法で練習したいですよね。


その他、特殊な例

その他、すごく特殊な例もありますね。

先生が自分の自慢話ばかりしてくる、、、朝の4時など、とんでもない時間にメールが来る、、、レッスン内容が毎回変わったり、言うことが違って、すごくレッスンがいい加減、、、 セクハラまがいなことをしてくる、、、

などなど、、、
そういうお話も少々聞いたことがあります。

このような事は論外ですけどね。汗

いかがでしたでしょうか?
ギター教室の先生と生徒と言っても「人と人」。

気持ちよく楽しくレッスンを受けて人生をより豊かにしたいですよね!

 

リスクその2:自信を失う

教室に通って、「分からない所が出来るようになって自信がつくはず!」と思って通ったら自信がなくなってしまった、、、
なんて事もあります。

どんなケースがあるのか見ていってみましょう!


年齢的な事

これは誰もが避けて通れない問題です。当たり前ですが全ての人が歳を重ねていきます。

歳を重ねれば「あれ?こんな事もできないの?」なんて自分を疑ってしまう時もあると思います。
もちろん今年で41歳の僕もそうですよ。泣

「なんか覚えが悪くなったなあ、、、」
「あれ?言われた事、分かっているのに頭が混乱して真っ白!」
「 さっきまで出来てたのに急に忘れちゃってる!」

よーーーくある事ですし、お気持ちすごく分かります!焦らなくて良いんですよ!

また、一番の問題は「老眼」ではないでしょうか?

譜面が小さくて見えない!文字が重なると判別できない!
技術的な事で弾けないのかと思っていたら、実は譜面が見えなかった事が理由だった!なんて事もレッスンしていてしょっちゅうです。

ここは 先生達が工夫をして気をつけなければいけない所なんですが、、、

若い先生(〜37歳くらいまで)の場合、この気持ちが理解できないんです!
だって自分達の脳や目はピンピンしてますから!(と言っても、もうちょっとすればこちら側ですけどね。笑)

「なんでモタモタしてるのかなあ、、、」「さっき言ったのにまた忘れてる、、、」なんて思われたら最悪ですよね。
ピリついた空気になってしまうと、萎縮してさらに頭が真っ白になってしまいます。

年齢的な部分を考慮してくれない先生に当たってしまうと、、、
自信がどんどん無くなってしまいますね。


指摘ばかりされる

一生懸命練習してきても、ちっとも成果を見てくれずに、出来てない所ばかりを指摘されると嫌になってしまいますよね。

とてもストイックな先生だと、自分は出来ない所を克服するのが当たり前、出来たとしても、さらに上を目指し、ひたすら練習しているので、それを生徒さんにも当たり前のように求めてしまうんですね。

だから生徒さんが一生懸命練習して、出来るようになっても、褒めるという事は、あまりしないかもしれませんね、、、。

今は褒めて伸ばす時代かもしれませんが、一昔前は指摘されて、「なにくそ!」と言う気持ちで「這い上がる精神」が当たり前の時代だったので、そういう環境で育った先生は、褒めてくれない傾向になりがちですね。

せっかく一生懸命練習してきても、その成果を見てくれず、ダメな所ばかりを指摘されてしまうと、

「私はいつまでたっても全然できないんだなぁ。先生は練習してきた事をちゃんと見てくれてないのかなあ、、、」

と寂しい気持ちになり、どんどん自信を失ってしまうかもしれません、、、。

習い事をしている上で、自分の事を評価してくれるのは、先生以外にはいないので「ちゃんと褒めてくれる」事もすごく大事になってくると思います。


内容が難しすぎる

先生達は、毎日ギターや音に触れていて「弾けるのが当たり前」「音が分かるのが当たり前」という生活を送っています。

そんな先生達から、同じ目線でレッスンをされたら、 初めてばかりの皆さんは、まるで外国の言葉を聞いてるような感覚になってしまうでしょう。

先生にとっての「初心者」と、生徒さんにとっての「初心者」というのが必ずしも一致しているとは言えません。

第一線で活躍してるような先生に教わる場合だと、ある程度技術が備わっていたり、音楽的な知識が備わっていないと、 教えてくれている事を理解するのが困難な場合が多いです。

さらに質問しづらい雰囲気だと、レッスンが毎回「?」だらけになってしまいますね。

音楽は「感覚的なもの」です。
それを人に教えようとするのは、実はとても難しいのです。

先生達は、頭で考えず感覚で弾けるレベルに到達しているので、説明も抽象的になりがちですが、感覚で弾けない生徒さん達が、それを理解するのはとても難しいと思います。

内容が感覚的で難しすぎると、理解する事がとても困難なので、自信を失うきっかけにもなってしまいます。

リスクその3:ライフスタイル

習い事に躊躇してしまう一番大きな原因の1つでもある、ライフスタイルと教室が合わないという事について見ていってみましょう!


スケジュールが合わない、、、

実は、習い事をする上でこれが最も重要なポイントになるのではないでしょうか。

習い事となると定期的に通わないといけないので、他の予定との兼ね合いがとても大事になってきますが、
大人になると仕事、家族の事、プライベート、突発的な急用、 色々なスケジュールがありますよね。 ライフスタイルも、1年後には変わってしまっているかもしれません、、、

自分の好きなようにスケジュールが組める教室だと、長く通えるかもしれませんが、あまりそういうギター教室無いのが現実といったところです。

当教室に来られる生徒さんでも、子育てが終わり、自分の時間が沢山ある方は長く続けて頂いてますが、現役でバリバリ働いている社会人の方や、子育て中の方は、 環境が変わる事によって通えなくなるケースが多いです。

習いたい気持ちが強く、在籍しているものの、スケジュールが合わず、なかなかレッスンに行けなければ、 レッスン料金が無駄になってしまいますし、、、

先生との相性が良く、レッスンもすごく楽しい場合、 スケジュールが合わない事が理由で、辞めるのはとても辛いですよね。


経済的な事

習い事といっても、そこまですごく高いわけでは無いですが、決して安くは無い料金だと思います。

塵も積もれば山となる。1ヵ月の月謝を年間で計算すると、なかなかの料金に、、、。
自分の人生を豊かにするための出費なので、 無駄遣いに比べれば、経験値を増やせる習い事にお金を使う事は意義があると思います。

ギターを始めると練習する時間が必要になりますので、今まで遊びに行っていた時間が練習時間に変わります。
必然的に遊びに使っていたお金が浮くので、そのお金をギター教室に使うと言う感覚で良いのではないでしょうか。

ところがやはり毎月必ず出費するレッスン料金なので、苦しい思いをしてまで通うのは辛いですよね、、、。

お金を使う事の価値観や、お財布事情は人それぞれです。
ギターにどのくらいの重きを置くかは人それぞれなので、お財布とよく相談することが大事ですね。


コミュニティー疲れ、、、

教室に通うことの1つで最大のメリットは、発表会などのイベントでお友達ができると言う事ですね。

みんなで演奏する楽しみを味わえるのは、とてもとても楽しいです。
終わった後には一緒に食事をしたり、飲み会などに誘われる事も多いと思います。

ただモチベーションや、楽しみ方は本当に人それぞれです。

真剣に音楽に取り組みたいストイックな人と、 楽しめればそれでいいかなと言う人ではモチベーションが違い、大勢で演奏する場所では、すれ違いが生まれたり、変な気を使ったりしなければいけないなんて事もあります。

また、食事やイベントに誘われたら断る事ができず、しぶしぶ参加するなんて事もあるかもしれませんね。

発表会やイベントの役員になると、もう報酬が出ない仕事のような忙しさになってしまいます。

当教室でも、実際にこれは少し問題になっていた事がありました。

必ずしも全員が同じモチベーションやスタンスで習っていると言うわけではないので、 自分にとってちょっと違うかなと思った場合は、あまり参加しない方が良いのかもしれませんね。

大人の皆さんは、もう経験値高いので、うまくお付き合いされている方がほとんどですけどね。


近くに教室がない、、、

これはもう根本的な問題ですね。

少し遠くの教室に通うとなると、それはとても大変です。

当教室は、仕事帰りに通える方や、お買い物ついでに通えるような距離に住んでいる方がお越しになっています。
電車で言うと3駅ほど、車で言うと15分ほど位の距離の方が多いですね。

大人はとても忙しい方が多いので、少しでも時間をうまく使える環境が良いですよね。

はじめの頃は、遠くに行くのも新鮮で楽しかったりしますが、それが日常的になってくると、少しきつくなってきてしまうかもしれません。

やっぱり手軽に通える距離がベストですよね。


いかがでしたでしょうか?

実際に教室を運営していて通う際のリスクについて生徒様の意見をもとに書いてみました。

ご参考にしていただければなと思います!

この記事を書いた人

音楽教室IROHA代表岩堀努

2016年に神奈川県横浜市に教室をオープンしてから、これまで「初めてギターを持ちました」という初心者の方を約300名ほどレッスンしてきました。

2022年に、教室でレッスンしている、初心者がまず練習するべきなのは「音を出す」ではなく「弾く体の使い方」をテーマにしたアコースティックギター入門オンライン講座を配信開始。

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